この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
相談者は、自宅マンションを失いたくないという気持ちから、住宅資金特別条項付き個人再生に期待して私に相談しにいらっしゃいました。相談者は、住宅ローン以外の負債が300数十万円になっており、毎月の収入では約束通りの支払いができない状況でした。
解決への流れ
調査の結果、自宅マンションの売却価格の相場が住宅ローンの残高よりも大きく、自宅マンションを売却すれば、住宅ローンだけでなくそれ以外の負債も完済できそうだということがわかりました。これでは個人再生手続を利用できません。そこで、相談者によく考えていただき、任意整理(将来利息をカットしてもらって現実的な長期分割弁済にしてもらう債務整理)に切り替えることになりました。その後、私の方で任意整理をまとめ、相談者は、月6万円くらい5年60回で支払っていくことになりました。
最近、都心のマンション等の価格が高止まりしており、マンションを売却して住宅ローンを完済しても手元にお金が残るケースが増えております。手元に残るお金で他の負債を返せるような場合であれば個人再生手続は使えません。その場合、借金の減額も見込めませんので、あとは、月々どれくらい支払っていけるか、どれだけの分割払いにできるか、足りない分について親族を頼ることができるか等の事情を検討し、マンションを売却するか、長期間つらいし乗り切れるかわからないけど何とか払いきるかの選択になってきます。