この事例の依頼主
女性
相談前の状況
母親が父の預金を母の預金口座に移していたので父が亡くなったときには、ほとんどの預金が残っていませんでした。母に、返還請求できますか。という相談でした。
解決への流れ
父に無断で預金を下ろしたり、自分の口座に振り込んでいたのであれば父の不当利得返還請求権を、法定相続分である4分の1を相続することとなるので母には、下ろしたり、自分の口座に移した金額の4分の1を請求できることになります。とアドバイスをして、依頼を受け、不当利得返還請求訴訟を起こしました。その結果、母親が下ろしたり、移したりした金額の大部分を不当利得とすることを前提として、その4分の1の金額を支払ってもらう和解が成立しました。
母親から、自分は下ろしていない、下ろしたものは贈与だという主張がなされ、一部は贈与であることを前提にこちらの請求が認められませんでした。しかし、母親が下ろしていないと主張した取引の時間が父親の勤務時間であったにもかかわらず、場所が自宅近くの銀行であったことから、母親が下ろしたと認められたりしました。一部減額したものの大部分を不当利得として認められたのは良かったと思います。