この事例の依頼主
60代 女性
相談前の状況
裁判をしても無視され、強制執行もうまくいかなかったが、債務者の暮らしぶりはお金がないように見えず、あきらめきれない。
解決への流れ
裁判所に財産開示を申し立てたところ、それまでは何をしても一切反応しなかった債務者が裁判所に出頭し、初めて接点を持つことができました。相手方は、法廷で、「財産はない」と述べましたが、「あなた名義の財産はなくても、あなたが自由に動かせるお金はあるでしょう。私の依頼者も時間と費用をかけてここまできたのだから、ある程度支払っていただかないとないと終われませんよ」などと問い詰めると、お金を払う方向での話合いには応じると述べました。その後、当事務所での協議を経て、弁済合意が成立しました。
訴訟前から弁護士が関与し、相手方不出頭により勝訴判決を得たものの、預貯金のほとんどが引き出され、不動産や自動車等の目ぼしい財産がことごとく配偶者の名義にされていたため、債権執行や動産執行等の強制執行が全て空振りに終わっていたという事案です。まだ諦められないと悔しがっておられる依頼者の方の気持ちを酌んで(相手方は豊かな暮らしぶりを見せていましたので、そのようなお気持ちを持たれるのは当然のことでした)、財産開示の手続をとってみることにしました。財産開示は、裁判所が債務者を法廷に呼び出し、その財産を開示するよう求める手続で、これに従わない場合には過料による制裁が課されることもあるというものです。ただ、その効果には限界があり、実際には、債務者が出頭しなかったり、正直に財産を開示しなかったりすることも多いのですが、本件では、債務者が指定された期日に裁判所に出頭してきました(結果から振り返れば、この債務者の場合は、執拗に法的措置を講じられたことでついに観念した、ということだったのではないかと思います)。債権全額の回収とまではいきませんでしたが、一銭も回収できずに終わってしまう可能性が高いと言わざるを得ないような状況になっても最後まで諦めなかった依頼者の方だったからこそ、ある程度納得のいく金額の回収という結果を勝ち得た成功事例として紹介しておきます。以下は余談ですが、実は、私自身は、財産開示が解決に直結する可能性はあまり高くないと考えていました(依頼者の方にもそのように説明していました)。むしろ、その先の手続に向けたステップとして財産開示を経ておこうという意図や、その他の意図があったので、財産開示を申し立てていたのですが、結果的には、それが解決に直結することになりました。このように、債権回収には、「やってみないとわからない(やってみれば何かが起きるかもしれない)」という面があります。そのため、弊所では、依頼者の方の「あともう一手」をサポートするべく、この種の事案での追加費用を格安に設定するよう努めております。とりわけ、訴訟段階から弊所に依頼していただいている方については、そのように対応しておりますので、金銭の支払を求める事案でお悩みの方は、ぜひとも早い段階でご相談ください。