この事例の依頼主
60代 女性
相談前の状況
相談者は、居住用の中古ペンションを購入するも、引渡後に建物の周辺付近に大量の羽蟻が発生していることがわかる。調査したところ、建物の土台や柱、筋交い等の重要部分にシロアリによる著しい被害があることが判明し、土台と柱については強度不足のため倒壊の危険性が生じている状態であった。売主や仲介業者に対応を求めたものの何らの対応もしなかったため、相談に来所。
解決への流れ
売主に対して売買契約に基づく瑕疵担保責任を追及し、修補費用相当額等の損害賠償を求め交渉するも、売主は一切の責任を否定したため、訴訟を提起する。訴訟では、シロアリ被害の瑕疵該当性、売主はシロアリ被害を知りながらそれを告げずに売買したこと、損害論を中心に主張をし、一級建築士や施工業者等の協力を得ながら立証を行う。結果、訴訟上の和解にて解決金300万円の支払を受ける内容で解決に至る。
本件は、瑕疵該当性や損害論もさることながら、損害賠償の時効の問題もかかわってくる難事件でした。契約上では瑕疵担保期間が民法上の期間より制限されていましたが、丹念に調査を進めたところ、売主はシロアリ被害を知りながらそれを告げずに売買した可能性が高かったため、時効の問題を解消するために、民法572条の主張を行いました。裁判官立会の現地調査を経て、裁判官からは当方に有利な心証をもってもらうことができ、無事和解にて売主に請求金額の一部を支払ってもらう内容での和解が成立しました。