この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
ご相談者様は,自社の販路拡大のため社用の自動車を購入することを決定しました。その後,ご相談者様は,販売先の従業員を名乗る者から電話を受け,指定通りの入金口座へ購入代金約250万円の支払いを完了し納車を待っておられましたところ,その数日後,納車の手続きの説明を受けると共に購入代金約250万円の請求を再度受けました。ご相談者様は販売会社へ既に購入代金は支払い済みと回答しましたが,販売会社は「そのような従業員はいない。購入代金を支払わないのであれば車は納車できない。」の回答に終始しました。そこで,相談者様は当職へご相談されました。
解決への流れ
ご依頼頂いた当日には相手方の登記を確認し,契約を解除するので売買代金を返還するよう求める等した書面を作成の上,翌日には内容証明郵便を相手方へ送達させました。当初,相手方は従業員ではないとして当方の請求を一切受け付けませんでしたが,半月後には警察による口座凍結にも成功したため,焦った相手方は弁護士を就けてきました。その後,半月程度で,契約の解除と代金相当額の解決金の支払いを内容とする和解を成立させ,ご相談者様の被害を回復しました。
本件では,残念ながら直接詐欺を働いた第三者を特定することができなかったため,相手方である販売会社への請求の根拠には緻密さを要する交渉の戦略・ロジックが問われた難しい案件でした。当初,相手方は強く支払いを拒否する態度を示しておりましたが,ご相談者様を警察へ相談に行かれるように案内し,その結果,まずは第三者に対する捜査が開始され,担当の警察官へ当職より会社も詐欺に関与している可能性が高いことを説明した結果,担当の警察官の頑張りもあり,数日限りの限定的なものではありましたが口座の凍結に成功しました。その結果,相手方も弁護士を立ててきたため,口座が凍結されている期間内に何とか和解を成立させ,被害額の回収が図れました。本件においては相手方会社の口座の凍結までは難しいとの見込みではありましたが,ご相談者様と共に最後まで諦めず取りうる手段を尽くしたため結果が伴った案件であったかと思います。