この事例の依頼主
40代 男性
相談前の状況
40代の会社員です。家族はパートの妻と小学生の子供が一人おります。5年前にリストラに遭い、失業を機に借金が増えてしまいました。現在の会社に再就職しましたが、以前の会社より手取りが減り、生活費を工面する為に消費者金融やクレジットのキャッシングに頼る日々になっていました。現在、借金は総額で500万円あります。今後、子供が中学生になり、教育費が増える一方で、不安です。私の給与が上がる見込みは少なく、妻もパートを増やして頑張ってくれていますが、借金はいっこうに減っていきません。
解決への流れ
借金の経緯と総額をお聞きし、ご家族の収入と支出を整理していただいた上で、借金整理の方向性について、検討いたしました。失業期間中の借金が重荷となっており、再就職後の収入を考えると月々の返済は4万円が限度で、返済は困難な状況と思われました。ご自宅は賃貸であり、他に資産もありませんでしたので、自己破産による免責を受けた上で、再出発していただくのがベストである旨アドバイスいたしました。依頼者の方は、奥様と相談された上、自己破産を選択し、裁判所に申立てをいたしました。裁判官との面接では、借金が増えた経緯に問題がないことや資産がないことを説明し、同時廃止という簡単な手続で進めてもらえることになりました。
リストラを機に借金が増えてしまい、その後の収入減少から返済ができなくなってしまったケースです。借金の額と返済可能額とを比較し、返済困難な状況では、自己破産を検討することになります。借金の経緯に問題がある場合や、資産がある場合は、裁判所が選任した管財人による調査や財産の換価が必要となってきます。ただ、本件では、そのような事情がありませんでしたので、裁判官に十分に説明した上、簡単な手続で行ってくれることになり、無事に免責決定(借金免除の決定)を受けることができました。