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日弁連、次期会長に菊地氏 「司法の輪を広げ、公平公正な社会の実現を目指す」
2018年02月09日 20時52分

日弁連は2月9日に、会長選挙を実施し、菊地裕太郎弁護士(33期、東京弁護士会)が当選を確実にした。同日会見した菊地氏は、「司法の輪を広げ、公平公正な社会の実現を目指す」と抱負を述べた。得票数は過去最多だったが、投票率は実質的に過去最低。菊地氏の任期は、2018年4月1日から2019年3月31日となる。

会見に臨んだ菊地氏は、「選挙戦のスローガンは、広げよう司法の輪、だった。法の支配とも言うが、もっと身近に、法的救済もとめる人に、司法の手を広げていく。公平公正な社会の実現をめざす」とした。

会見の中で、法曹人口の問題にも言及。司法試験の合格者が、毎年1500人程度の状態が維持された場合、「30年後に63000人になる(試算)。1500人から増やすのはよほどの立法事実がないと想定し難い」と述べた。その上で、任期1年目は1500人を維持し、「2年目はデータを見ながら判断したい」とした。

日弁連のあり方としては「選挙戦のなかで、弁護士にもいろんな意見があると感じたが、同じ土俵で話ができると感じた。意見の相克はあるが、一体感のある日弁連として、国民に意思と情報を発信したい」と述べた。

死刑廃止問題については、各弁護士会が運動を続ける方針を維持する考え。憲法改正については、弁護士だけでなく、国民の考えを聞きながら、弁護士会としての意見形成をしていく考えを表明した。

会長選は2人が立候補。日弁連の仮の開票結果によると得票は、菊地氏が13005票、武内更一弁護士(38期、東京弁護士会)は、2847票だった。会員が増加する中、過去最高の得票数になったとみられる。

一方、投票率は、仮集計の段階で40.81%。日弁連会長が直接選挙で選ばれるようになった1975年以来、会長の辞任に伴って実施された補欠選挙をのぞいて、過去最低となった。菊地氏は投票率の低さについて、弁護士数が増えていることに加え、「無風選挙として受け止められ、その雰囲気が蔓延したのではないか。残念」と話した。

最終的な結果と当選者の確定は、2月16日。

(弁護士ドットコムニュース)

日弁連は2月9日に、会長選挙を実施し、菊地裕太郎弁護士(33期、東京弁護士会)が当選を確実にした。同日会見した菊地氏は、「司法の輪を広げ、公平公正な社会の実現を目指す」と抱負を述べた。得票数は過去最多だったが、投票率は実質的に過去最低。菊地氏の任期は、2018年4月1日から2019年3月31日となる。

会見に臨んだ菊地氏は、「選挙戦のスローガンは、広げよう司法の輪、だった。法の支配とも言うが、もっと身近に、法的救済もとめる人に、司法の手を広げていく。公平公正な社会の実現をめざす」とした。

会見の中で、法曹人口の問題にも言及。司法試験の合格者が、毎年1500人程度の状態が維持された場合、「30年後に63000人になる(試算)。1500人から増やすのはよほどの立法事実がないと想定し難い」と述べた。その上で、任期1年目は1500人を維持し、「2年目はデータを見ながら判断したい」とした。

日弁連のあり方としては「選挙戦のなかで、弁護士にもいろんな意見があると感じたが、同じ土俵で話ができると感じた。意見の相克はあるが、一体感のある日弁連として、国民に意思と情報を発信したい」と述べた。

死刑廃止問題については、各弁護士会が運動を続ける方針を維持する考え。憲法改正については、弁護士だけでなく、国民の考えを聞きながら、弁護士会としての意見形成をしていく考えを表明した。

会長選は2人が立候補。日弁連の仮の開票結果によると得票は、菊地氏が13005票、武内更一弁護士(38期、東京弁護士会)は、2847票だった。会員が増加する中、過去最高の得票数になったとみられる。

一方、投票率は、仮集計の段階で40.81%。日弁連会長が直接選挙で選ばれるようになった1975年以来、会長の辞任に伴って実施された補欠選挙をのぞいて、過去最低となった。菊地氏は投票率の低さについて、弁護士数が増えていることに加え、「無風選挙として受け止められ、その雰囲気が蔓延したのではないか。残念」と話した。

最終的な結果と当選者の確定は、2月16日。

(弁護士ドットコムニュース)

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